ノーバスで、集団行動する目処が立ったので、シュラーはしばらく続けます(現金)
デスマニアは、依頼を選ぶのでなかなか出せないですしね。
意外とブリアが動かしづらいのです。
あとの二人は、緊急用だからキニシナイ。
至極の舌も受けたのですが、あまり書けなかったので、
今回は固定パーティになって初めての冒険から。
「世界のー、ごーもん、器具?」
いつの間にか、リルビットが顔を出して人の読んでいる本の題名を読み上げた。
「面白いの読んでるね~」
もし、本から視線をはずして声の主を見れば、目をキラキラさせている白リルビットを見ることができるだろう。
「あ、そうだ。
あのね、探索屋の募集を見てきたんだけど、おねーさんに言ってダイジョウブかな?」
すこし距離を離すとぴょこんと跳ねてお辞儀をする。
「ボク、シュラー。見ての通り、リルビットだよ~。
良かったらお手伝いするよ~」
さんさんと降り注ぐ日の光。
シュラーは目を細めて、片手は地図を持ち、反対の手は日差しをさえぎるようにおでこに添えて、
「山のぼり~、暑い~ 暑いよこのままじゃ~♪」
などと歌いながら先頭を行く。
「固められた大地~ みち~ そろそろ腰にくるのかい?♪」
整えられた道も、日光を反射させるから憎らしい。
暑いのが嫌いなのだ。
「あれ」
ふと歌うのをやめて、行く先の二つの道を見つめる。
「あれあれ…?」
地図をもう一度見る。
ひっくりかえす。
まわしてみる。
そこで、自分の読解力が足りないのではないと確認すると
「地図には載ってないぞ、この分かれ道」
と状況を仲間に伝える。しっぽがくねりくねりと動いた。
「変な声も聞こえるしー。もう!」
ひょこひょこと分岐点を中心に探しものをすると、気がついた左側の木の傷。
「生々しいなぁ…こっちは縄張りみたいだよ。反対側に行こう。
でもよかったぁ、片方だけで」
また続く長い道。
テーナがおぶさっているのを、不思議だなと思いながらも
さすがに歌にできず、適当なものを歌っている。
「目的地~ 近くなったと思ったら~ なんてことないまだまだあるよ~♪」
が。
> ガサッ
ぴくっ。
尻尾がぴんと立つ。
「みんな、気をつけて。なんか音がした。なにか…いる」
しばしの間。
気のせいかと思われるくらいの間があってから、それは飛び出してきた。
「トラー!」
戦闘は任せる気まんまんだが、一応ずんどこ棒(鈍器)を構えた。
目的の場所が近づいてきたと思ったら、聞こえてくる悲鳴。
そして、目に映るのはモンスターたち。
「あれ? あれってサキュバス?」
シュラーは首をかしげる。
たしか、夢魔と呼ばれる存在だったはず。こんな開けた場所に出るイメージは
なかったので、じーっと様子を見ていた。
はっ、と我にかえると、ずんどこ棒(愛用武器の名称。語源;不明)を持って、
ボーグルを挑発しに前に出た。
……
手紙を無事に送り届けると、受け取り主が泣き出した。
「ふにゅー…」
それを見て、なんだかシュラーまでうるっとしている。
彼女から依頼の話を聞くと、
「できれば受けたいなぁ。(ひっかかることもあるし)
みんなはどうなのー?」
と問いかけた。
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