前回の郵便屋さんの続き。
手紙を届けた人に頼まれて、別のところに届けに行くという。
事情がさっぱりわからないので、これ受けてすっきりしようと思ったのだけど。
シュシュ、これ、発狂モノです。
みんなとなじんでからだったら良かったけど、まだ日が浅いから
シュシュのイメージがブレちゃったかもしれないなぁと反省しきり。
じー。
白い物体は、案内された場所にいた馬を見上げていた。
目はきらきらしている。
「馬だ、うまー! かっこいい!」
そう言って、とことこ接近するとぴったりくっついて、いきなりよじ登ろうとした。
ふるふると体を振るわれて、ぽてん、と墜落したが。
「かわいいな~」
満足げである。
「きれいだなー」
長時間の地図とのにらめっこを一時中断して、湖を見る。
きょろきょろとしているが、目に入るのは湖の鮮やかな青。魚も跳ねている。
「(みず)うーみーはひろいーな♪」
今まで歌えなかった鬱憤を晴らしているようだ。
再び歩き出す。
「うーん、近いはずなんだけどー」
地図を読むのに自信はある。しかし、それっぽいものが見当たらない。
「行くのが難しいっていうから、なにか仕掛けでもあるのカナ?」
わくわく。
「水場に家ってあんまり建てないよね? なにが待っているのか楽しみだよー」
前向きである。
「墓石のところに生えている木が、モンスターなんてユルセナイ!」
珍しくやる気のリルビットは、ずんどこ棒を手に木に突撃をかました。
そのため蔦に襲われたが、結界に守られる。
「ありがとう!でもごめん、ボクは突撃をやめないよ!」
尻尾をくねらせ、小さな体はユニコーンをすりぬけエンティアの元へ。
「バカ! バカ! バカ!」
10年前、そしてずっと昔にあったことを思い出してずんどこ棒を振るう。
それはただの八つ当たり、というのかもしれない。
全てが終わってから、手紙の届け先を確認する。
「……」
しょんぼりと尻尾が垂れた。
日付は10年前。なにかの因果を感じた様子。
テーナの読み上げた手紙を聞きながら、小さな箱の音色を聞く。
尻尾は下がったままだが曲にあわせてゆらゆら揺れた。
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