前回、プレイングを提出したものが帰ってきました。
403位 36p 騎乗の赤騎士・ベータ(a73775)
(564位中)
1063位 51p レッドトパーズ・ガンマ(a73767)
1415位 44p エンジェルの医術士・プラストス(a73763)
(2237位中)
590位 29p 重傷 黒風・ナトリアス(a73770)
(756位中)
全体から言うと、作戦は失敗です。
第1~第4部隊までいるんですが、第2部隊に人が集まりすぎ、
3と4は成功最低条件を満たしませんでした。
かなり危険な第4部隊の人達は、ほとんどが重傷。
お見舞い申し上げます。
今回、人が少ない気がすると第3部隊に単身で行ったナトも
重傷で帰還。
リプレイを見るとかなり戦況がヤバかったので、
生きていただけでよしと思っています。
・まだレベル低い
・術士
・装備も万全ではない
・幸運値も万全ではない
かなり危ないことしたな、と今ではぞっとします。
撤退条件をキツくしてよかった。
彼の言うがまま、命賭けて戦わせたら本当に死んでるわ。
濃青の屋根の一軒家の一室で、黒髪の青年が横になっている。
彼は微動だにせず、天井を見上げている。
そこに、響くノック音。
「――起きてたか」
癖のある赤髪の青年が、ひょいと入ってきた。
「……」
黒髪の青年、ナトリアスは顔だけ向けた。
すたすたと来訪者、ガンマは彼の元へ歩み寄る。
「まだ熱ひかねぇんだろ。タオル。取替えにきたぜ」
「手間をかけさせる。
ガンマも戦いから戻ってきたばかりで休んでいないだろうに」
いつも以上に硬い声色に、ガンマは苦笑した。
「おーおー、わかってんじゃねぇか。
あとでたっぷりお返ししてもらうぜ?
そうだな、今度の戦いが終わったら、祝賀会を開いてもらおうか。
お前のポケットマネーで」
軽口を叩きながら、慣れた手つきでタオルを交換し、
ピタピタとナトリアスの調子を確認し始めた。
「…にしても」
作業の間、しばしの沈黙が流れていたが、ふとガンマが口を開く。
「お前らってホント阿呆だよな」
「なにが」
阿呆、と言われて、知能には自信がある男はきゅっと眉をひそめた。
そんなことはさっぱり気にしないガンマは、続ける。
「俺やプラのように、所属してる集団のチームに入ってりゃ
安心なものを、人手が足りないからと言って単独で行く。
熟練者なら問題ねぇかもしれんが、ここに来たばっかだぜ、俺ら。
今こうして倒れているのも、無茶の結果だろうに」
世界が滅びかねない危機。
強大な力を持つドラゴン。
それと戦う作戦が行われ、彼らはそこに行っていたのだった。
ナトリアスは、今回の作戦はチームを組まなかった。
彼の所属集団はドラゴンたちと戦うことを決めたため、
ドラゴンのボスへの戦いを挑む者達の手伝いに一人で行ったのだ。
人手が足りないだろうと予想して。
「人の配分がわからない以上、仕方が無い」
ナトリアスはガンマの話したこととはズレた答えを返した。
わざとか、わかっていないのかは本人にしかわからない。
「そうじゃねぇだろ。お前もチームに参加してれば
怪我しなかったんじゃねーかって言ってるんだ」
そう言って。ガンマは相手の顔をじっと見、
どんな反応をするか観察することにした。
「それじゃ意味が無い」
「自分の身の安心が一番じゃない」
「希望のグリモアを守ることが、最優先すべきこと」
「……はあぁ~」
ナトリアスが淡々と返事する様子を見て、
ガンマは盛大なため息をついた。
ナトリアスの目が見開いて、驚きの表情になる。
「ダメだこりゃ。だからお前らってホント阿呆なんだ。
ベータも全くおんなじこと言いやがったよ」
歳の離れた兄のことに触れる。
お前らが似ているのは、出会ったときの意気投合っぷりを見れば
わかるけどよ、とぼやく。
それから、ばん、ばん、と大げさな音を立てて、
作業が終わった手を拭き、うろうろとナトリアスの寝ているベッドの周りを歩いた。
「理想を持つこともいい。
それのために努力するのもおおいに結構!
でもよ、自分が死んじまったら、理想後の世界は見れないんだぜ?
みながその世界で生きられるならそれでいいなんて
お人よし思考満開なら言うことはねぇけどよ、
せっかくならその世界で生きたいって思えよ」
まくし立てられて、ぽかんと聞いていたナトリアスは
ややあって、視線を下に落とした。
「じゃ、ま、よく考えとけ」
相手に言葉が通じたのを確認すると、最後にそう言って、
ガンマは部屋を後にした。
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